精神科看護 Q&A | 気づきの重要性 | 先輩看護師の声 | 発見!精神看護の魅力
看護学校を卒業後、急性期の総合病院で3年間勤務していました。患者さんの中には精神疾患を抱えている方もいらっしゃいましたが、精神科看護の経験がない私たちスタッフは患者さんが不穏になられても何もできずにお手上げ状態でした。精神科看護には学生の頃から少し興味はあったのですが看護師として働くうちにさらに興味が強まっていき、病院見学などを経てここで働こうと思うようになりました。
患者さんに寄り添って話を聞くだけなら看護師でなくても出来ます。しかし、患者さんの状態を把握し、根拠に基づいて客観的に判断するのは、心と身体の知識をもつ看護師だからこそ出来ることだと思います。精神疾患は内面的な病気なので目に見えないからこそ、患者さんと看護師との関わりが重要になります。患者さんの立場に立って考え、その上で大切なことを正しく見極めて判断できる看護師になりたいと思います。
当院は残業が少なく、自分なりの生活リズムを作れるので仕事と家庭を両立させやすい環境です。また、休暇の希望も通りやすいので子どもの行事にも積極的に参加しています。“しっかり働いて、しっかり休む”、メリハリのある働き方ができる環境が魅力的です。
小さな子どもがいるので勤務時間や日数、休暇の取りやすさなど働きやすさを重視して転職しました。とはいえ、一般科から未経験の精神科看護へ飛び込むことに正直戸惑いもありました。当院はベテラン看護師が多く、患者さんとのやり取りで困ったことがあるとすぐに助けに来てくださいました。周りのスタッフが優しくサポートしてくださったおかげですぐに慣れることができました。
一般科に比べ医療行為はたしかに少ないです。患者さん一人一人の精神症状が違うので難しい部分はもちろんありますが、その分、やりがいを感じることができます。精神科看護は本当に奥が深いので、興味のある方はぜひチャレンジしてください。
私が所属する病棟には認知症の患者さんが多く入院されます。「普通はそんなことしないだろう」という考えや決めつけは見落としの原因になり、場合によっては命を落とす危険性にもつながります。異食など様々な可能性を考慮して注意深く患者さんを観察する必要があるので、一般科の看護師とはまた違った気づき・観察力を培うことができると思います。
認知症の患者さんがほとんどなのでなかなか私のことを覚えてもらえないこともあります。しかし、入職した頃に比べ患者さんの反応が少しずつ変わってきているのは、日々の関わりやコミュニケーションの積み重ねによって患者さんとの信頼関係が築けてきている証しだと実感しています。自分以外のスタッフが対応した時に「この患者さんはやっぱり大野さんじゃないとダメみたい。」と言われると正直、とても嬉しくなります。